【仕組債】バークレイズ・バンク・ピーエルシー 円建 早期償還条項付 参照株式株価連動社債(アドバンテスト株式会社)【結果分析】

投資

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皆さん、こんばんは。

オタクリーマン投資家のtoi3です。

私が保有していた仕組債が償還されましたが、

今回、ノックイン・早期償還という仕組債のリスクが

両方起こりましたので共有化の意味も含めて

結果分析を行っていきたいと思います。

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本記事のポイント!

  1. 株価連動仕組債は高リスク高リターン商品!
  2. 株価連動仕組債はノックインと早期償還条件を必ずチェック!

toi3の結果

「ノックイン発生も早期償還条件を満たした為、+3.8%利益を得て終了」

上記の結果について、この後、詳しく説明・分析していきます。

仕組債とは

仕組債は債権の要素に+αの仕組み(デリバティブ)

を組み合わせた金融商品です。

今回分析する仕組債はアドバンテスト株式の株価に

連動する仕組みを持つ仕組債になります。

銘柄概要

銘柄概要を表1に示します。

表1. 銘柄概要

銘柄名バークレイズ・バンク・ピーエルシー 2021年2月16日満期
円建早期償還条項付 参照株式株価連動社債(アドバンテスト株式会社)
利率/税引き前年7.60%
期間1年
参照株式アドバンテスト株式会社発行の普通株式
(株式銘柄コード:6857、東証一部)
当初価格5,790.00円 条件設定日
(2020年2月13日)の参照株式株価終値
ノックイン判定水準4,053.00円(当初価格の70%
※ 2020年3月16日にノックイン事由が発生。
早期償還判定水準6,079.50円(当初価格の105%)
※ 2020年11月9日に早期償還判定。
利払日年4回(5月16日、8月16日、11月16日、2月16日)

本商品の解説

本仕組債は、

「期間1年の間に4回利払いがある年利回り7.60%の金融商品」

です。ただし、下記条件を満たした時に内容が変化します。

 ①ノックイン事由が発生する。

 アドバンテスト株式会社の株価が当初価格(5790.00円/株)より

 70%以下(4053.00円/株)になるとノックイン事由が発生します。

  ①-1ノックインが発生後、早期償還判定水準を満たす。

  ⇒この場合は、早期償還水準を満たした額が戻ります。

  ①-2ノックインが発生後、早期償還水準を満たさない場合

  ⇒この場合は「額面金額 × 最終価格 ÷ 当初価格」の額が戻ります。

 ②早期償還判定水準を満たす

 アドバンテスト株式会社の株価が当初価格(5790.00円/株)より

 105%以上(6079.50円/株)になった時点で購入した金額が100%帰ってきます。

 ただし、早期償還日以降の利払いは払われません。

わかりづらいので表2にまとめました。

表2. 償還条件と償還額

条件ノック
イン
早期
償還
償還額10万円
購入時の償還額
1なしなし購入金額+(購入金額×7.6/100)107600円
2なしあり購入金額+(購入金額×0/100)
購入金額+(購入金額×1.9/100)
購入金額+(購入金額×3.8/100)
購入金額+(購入金額×5.7/100)
購入金額+(購入金額×7.6/100)
100000円
101900円

103800円
105700円
107600円
3ありあり条件2と同じ条件2と同じ
4ありなし購入価格×最終価格/当初価格0円~105000円

ノックイン:アドバンテスト株式会社の株価が4053.00円/株になる

※早期償還:アドバンテスト株式会社の株価が6079.50円/株になる

この仕組債の大きなリスクは、表2の赤字で書きましたが、

ノックイン後、早期償還されないと、株価次第で大きな損益になります。

また、早期償還されると利益が少ないです。

一方ノックイン・早期償還がないと大きなリターンになります。

つまり、大きいリターンを得るには株価変動が一定領域で推移する

商品を選別する必要があります。

アドバンテスト株式会社とは

アドバンテスト株式会社は半導体デバイス測定器の大手メーカーです。

5G導入に向けて半導体需要↑が期待できる会社です。

このアドバンテスト株式会社の株価の上下がノックイン・早期償還条件に関わります。

本商品購入前のアドバンテスト株式会社のIR情報まとめを表3に貼ります。

表3. 2020. 2アドバンテストIR情報(toi3調べ)

項目2020.2
toi3調べ
toi3
判断
備考
EPS302.35円1株あたりどれだけの収益を出しているか。
PBR6.29倍×企業がもつ資本に対して株価が割安か。
1.0倍以下なら割安
PER21.99倍×企業の収益に対して株価が割安か。
15倍以下なら割安
自己資本比率65.2%純資産に占める自己資本の割合。
40%以上で優良
流動比率409%流動資産×100/流動負債。
1年の借金を返済できる余裕を見る。
短期の支払い能力の指標
手元流動性
比率
9.29手元流動性 = 現金 + 預金 + 短期有価証券
(1年以内に換金できる有価証券)
手元流動性比率 = 手元流動性 ÷ 月商 すぐ
換金できる資産を月商で割る。
短期的な支払い能力の指標 1.5以上あれば基本安全。
高すぎると寝かせすぎ。
有利子負債
依存度
29.%有利子負債残高 ÷ 総資産 × 100。
借金に頼りすぎていないか。50%以上で危険
売上高総
利益率
57.3%売上総利益×100/売上高。値が高いほど
付加価値の高い商品を売っている。
売上高営業
利益率
18.2%営業利益×100/売上高。営業の効率がわかる。
売上高経営
経常利益率
23.68%経常利益×100/売上高。企業の経営効率がわかる。
純資産回転率22%売上高×100/総資産。高いほど資産をうまく使っている
ROE35.25%当期純利益×100/自己資本。
株主のお金をどれだけ有効に使ったか。
10~20%で優良企業
ROA20.39%当期純利益×100/(自己資本+負債)
営業
キャッシュフロー
キ)+266億円
営利)+177億円
プラスである場合はその会社が本業の
営業活動から資金を獲得できている。
〇「営業キャッシュフロープラス」+「営業利益より上」
⇒利益の質が高い
△「営業キャッシュフロープラス」+「営業利益より下」
⇒利益の質が低い
×「営業キャッシュフローマイナス」
⇒倒産方向。ただし成長過程時はあり得る。
投資
キャッシュフロー
-16億円「投資キャッシュフローマイナス」
⇒将来投資を行っている。
財務
キャッシュフロー
-9億円×「財務キャッシュフローマイナス」
⇒本業不調で銀行から借り入れをしている。
△「財務キャッシュフローマイナス」
⇒積極的な投資で銀行から借り入れをしている。
〇「財務キャッシュフロープラス」
⇒本業で得た利益で借金を返済している。

当時の私は、IR情報よりPBR・PERが高く株式は割高なので購入しないが、

今後の5Gが広がり半導体需要upする為、アドバンテスト株式株価自体は上昇すると考え

仕組債としては早期償還はあってもノックインはないと判断し購入しています。

アドバンテスト株式株価の実際

実際のアドバンテスト株式株価を図1に示します。

(※早期償還条件を満たすか否かは早期償還評価日に判断されています)

図1. アドバンテスト株価推移

2020年3月頃、コロナウィルスの影響で世界的に株価が下落しました。

アドバンテスト株式会社も例外でなく下落。

その為、今回の仕組債はノックイン条件を満たしました。

その後、株価は上昇し、早期償還条件を満たした為、本仕組債は終了になりました。

toi3の考察

株式株価連動の仕組債に投資して、

本仕組債は利回りは最大7.6%と高いですが、

ノックインによる損益の可能性と

早期償還がによる利益減少の

ある高リスクな商品だと実感しました。

購入前に株価を参照される企業の分析が必要になりますし、

株価変動のテクニカル分析も必要で

手間が個別株と変わらない印象です。

個別株なら利回り7.6%以上も優に狙えますので、

敢えて仕組債を投資対象にするメリットを感じなくなりました。

私は、今後、仕組債からは撤退します。

おわりに

バークレイズ・バンク・ピーエルシー

円建 早期償還条項付 参照株式株価連動社債

(アドバンテスト株式会社)

の結果・分析・考察いかがだったでしょうか。

皆さんの投資の一助に繋がれば幸いです。

それでは、また明日!

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