クトゥルフ神話TRPG:シナリオに出すべき神格?以外に悩ましい”ニャルラトホテプ”

オタク

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

クトゥルフ神話TRPG(CoC)で最も頻繁に登場し、キーパー(KP)にとってもプレイヤー(PL)にとっても馴染み深い邪神、それがニャルラトホテプ(ナイアーラトテップ)です。しかし、あまりに万能すぎて「どう扱えば面白くなるのか?」と悩むシナリオライターも多いのではないでしょうか。

本記事では、ニャルラトホテプの背景設定から、シナリオに登場させるメリット・デメリット、魅力的な演出のコツまで徹底解説します。

スポンサーリンク

1. ニャルラトホテプの背景と神格的特性

ニャルラトホテプは、ハワード・フィリップス・ラヴクラフトが1920年に見た凄惨な悪夢から誕生しました。他の旧支配者たちが「人間に無関心」であるのに対し、彼は唯一、人間に強い関心を持ち、あえて破滅へと誘うトリックスターです。

「外なる神々」のメッセンジャー

彼は「盲目白痴の神アザトース」の意志を体現する、外なる神々の使者(メッセンジャー)であり、魂でもあります。宇宙の深淵に座する神々と地上の人間を繋ぐ存在であり、時には文明を破壊し、時には禁断の科学や魔術を授けて人間が自滅する様を嘲笑します。

2. 「千の仮面」:シナリオで使いやすい主要な化身

ニャルラトホテプは「千の化身(千の仮面)」を持つとされ、時代や場所に合わせて姿を変えます。新クトゥルフ神話TRPG(第7版)で挙げられている代表的な化身は以下の通りです。

化身名 特徴 SANチェック
暗黒のファラオ 古代エジプトの王の姿。精神支配や死者を操る魔術に長ける。 0/1D6
血塗られた舌 顔から一本の巨大な赤い触手が伸びた怪物。咆哮で正気を削る。 1D10/1D100
闇をさまようもの 三つの眼を持つ巨大な翼の異形。光を極端に嫌う。 1D6/1D20
黒い男 魔女の集会に現れる影のような男。魔術の契約を司る。 0/1D6

3. シナリオに登場させるメリット

  • 黒幕設定の圧倒的な柔軟性: 「神の気まぐれ」だけで事件を起こせるため、動機付けの矛盾が少ないです。
  • 探索者との高度な対話: 人間の言葉を操り、取引や交渉を持ちかけることができます。協力者のふりをして潜伏させる演出も容易です。
  • オリジナリティの発揮: 「千の化身」設定があるため、独自のオリジナル化身を創造しても公式設定と矛盾しません。

4. 注意すべきデメリットと落とし穴

  • プレイヤーの無力化: 「すべては計画通り」という結末を強調しすぎると、プレイヤーのフラストレーションを溜める原因になります。
  • メタ推理によるネタバレ: 「黒い肌」「エジプト」などの記号を出すと、熟練プレイヤーには即座に正体を見破られてしまいます。

5. 魅力的に演出するためのコツ

情報の断片化と不確実性

異なる出典からの矛盾する情報や、狂人のメモなどを通じて、背後に「何か」がいることを予感させましょう。

五感を刺激する描写

視覚、聴覚、嗅覚などの具体的な描写を散りばめることで、臨場感を高めます。

NPCとの絆を利用する

探索者が大切に思っているNPCを犠牲にすることで、強い動機(復讐心や正義感)を与えます。

まとめ

ニャルラトホテプは単なるモンスターではなく、探索者の精神を追い詰めるトリッカーです。ぜひあなたのシナリオに、この「這い寄る混沌」を登場させてみてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました